公開日: 2026/04/29

三鷹の畑は”一時避難場所”|都市農業×防災イベント「三鷹農家がつくる炊き出し野菜汁を食べる会」開催レポート


畑にある災害時協力農地の看板

畑にある災害時協力農地の看板

2026年3月20日(金)、みたか防災マルシェの一環として 「三鷹の農家さんがつくる炊き出し”野菜汁”を食べる会」 を開催しました。応募開始からすぐに定員60名が満員。雨にもかかわらず多くの方にお越しいただき、都市農業の”1つの多面的機能”である防災機能を体感する一日となりました。
 

防災公園からスタート|かまどベンチと井戸を見学

集合場所の三鷹中央防災公園では、まず園内の防災設備をさくっと見学。かまどベンチや井戸が、災害時にどう機能するのか、実物を見ながら確認しました。
 
ふだん何気なく通っている公園に、これだけの防災機能が備わっていること。そのこと自体が、参加者にとって新鮮な発見だったようです。
 

畑へ移動|「あったかい!」ビニールハウスで体感する避難の知恵

公園から、JA東京むさし三鷹緑化センター近くの畑へ移動。ビニールハウスの中に入ってもらいました。
 

ビニールハウスの中で農家の説明を聞く参加者たち

ビニールハウスの中で農家の説明を聞く参加者たち

「あったかい!」
 
冬の寒い時期、地震など災害が起きたとき、避難所の 寒さは命にかかわる 問題です。でも、もしビニールハウスがあれば。そこで暖をとることができる――。
 

ビニールハウス内で参加者に説明する農家の方々

ビニールハウス内で参加者に説明するJA東京むさし三鷹地区青壮年部農家

そして、ここで参加者にお伝えしたかった事実があります。

三鷹の畑の多くは「一時避難場所」

「災害時協力農地」の看板

「災害時協力農地」の看板

災害時協力農地(Evacuation Area)
ここは所有者のご協力により災害時に一時的に緊急避難できる場所です。
※平常時に立ち入ることはできません。
――三鷹市・JA東京むさし

 
三鷹の畑をはじめとした農地には、こうした 「災害時協力農地」 の看板があちこちに掲げられています。なにかあったら、畑に逃げ込んでいい。そんな選択肢があることを、ご存知でしたか?

(とはいえ、当日は雨でも比較的暖かい日だったため、”暖かさ”の体感はマイルドだったかもしれません。冬本番にぜひもう一度体験してほしいところです)
 

座学|農家の暮らし × 防災の話

ビニールハウス見学のあとは、緑化センターの施設に戻り、2つの講義を行いました。
 

座学で三鷹の地図を見ながら学ぶ参加者たち

座学で三鷹の地図を見ながら学ぶ参加者たち


 

農家のこと|岡田啓太さん(JA東京むさし三鷹地区青壮年部)

ふだんの農作業について、農家の暮らしについて。岡田さんが現場の言葉で語ってくれました。
 
質疑応答では、子どもたちから素朴な質問が次々と。
 
・「農家さんって、お休みはあるんですか?」
・「ふだんはどんな農作業をしているんですか?」
 
ふだんなかなか聞けない、農家の”日常”。子どもたちの好奇心に、岡田さんも丁寧に答えていました。
 

防災のこと|半田さん(やろうよ!こどもぼうさい)

三鷹の地図を映しながら防災について解説する半田さん

三鷹の地図を映しながら防災について解説する半田さん

半田さんが伝えてくださったのは、こんな視点でした。

三鷹のような都市農業がある地域では、災害時に逃げ込める場所がきちんと確保されていない実情があります。
でも、三鷹にはこれだけの農地がある。
畑は防災のときに大切な存在です。

地産地消だけではない、防災観点での畑の価値。畑を「食べ物をつくる場所」だけでなく、地域の安全を支えるインフラとして捉え直す時間となりました。
 

三鷹野菜の炊き出しタイム|野菜汁とアルファ米で交流

最後は、お楽しみの炊き出し体験。三鷹の農家さんが育てた野菜をふんだんに使った 野菜汁 と、三鷹市防災課からご提供いただいたアルファ米 をいただきました。
 

三鷹市防災課提供のアルファ米

 
肝心の三鷹野菜の野菜汁は写真撮り忘れてしまいました…。
アルファ米は、お湯やお水を注ぐだけで食べられる、災害時の備蓄食。ふだん食べ慣れない味かもしれませんが、温かい三鷹野菜の野菜汁と一緒にいただくと、これがおいしい。
 
「いざというとき、こうやって食べるんだな」という体験そのものが、立派な防災訓練になります。
 
食べながら、参加者と農家さんが交流。質問が飛び交い、笑い声が広がる、あたたかい時間でした。
 

まとめ|畑を守ることは、じぶんたちの防災につながる

「なにかあったら、畑に逃げ込む」
 
そんな意識づけができたことで、災害時の訓練にもなる一日でした。
 
東京で大きな地震が起こることは、これからほぼ確実と言われています。そのとき、都市農業の多面的機能のひとつである 「畑の防災機能」 が、本当に重要になってきます。
 
「いざというときに、逃げ込める畑がない」――そんな状況にならないよう、東京の農家さんたちにはこれからもがんばってほしい。そして私たち地域に暮らす一人ひとりも、農地を守ることの意味 を考え続けていきたい。そんなことを、改めて感じる一日となりました。
 

ご協力ありがとうございました

 
主催:JA東京むさし三鷹地区青壮年部

共催:やろうよ!こどもぼうさい

講師:岡田啓太さん(JA東京むさし三鷹地区青壮年部)/ 半田さん(やろうよ!こどもぼうさい)
 
雨の中、お越しいただきありがとうございました!
 
まちなか農家プロジェクトでは、こうした都市農業の多面的機能を伝える都市農業×防災のイベントなども今後開催していきます。

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